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リサーチカウンシル

博士後期課程合同セミナー企業型プロジェクトの見本が見えた!
---英国リサーチカウンシル訪問

今回の視察で2番目に訪問した英国リサーチカウンシルは、英国の大学や研究機関の教育・研究プロジェクトに対して個別審査方式によりファンドを交付する機関です。英国では、政府から大学への教育・研究費助成は、高等教育ファンディングカウンシルからの交付金とリサーチカウンシルからの交付金の2つが主要なルートです。高等教育ファンディングカウンシルからの交付金は、教育費と研究費を含んだ包括的交付金として交付されますが、今回訪問しましたリサーチカウンシルは、個別の教育・研究プロジェクトに対して支援しています。

さて、今回の視察の目的は、大学院教育と産業界の連携を推進するプログラムについてのリサーチカウンシルの支援プログラムを知ることでした。午前中は、国際担当ユニット長のTim Willis 氏やDr Rowan McKibbinらに英国の教育・研究プロジェクトへの政府からの支援状況や支援プログラムの採択基準等について伺い、彼らと昼食後、午後は、ビジネス・イノベーションユニットのDr Simon Cutlerに、特に大学院教育と産業界との連携に関する最近の画期的な支援プログラムについて詳細なお話を聞くことができました。午前10:00から午後3:30まで、たくさんの支援プログラムの話をお聞きしました。

特に印象に残ったのは、BiotechnologyYestというプロジェクト名の教育プロジェクトで、学生による企業型プロジェクト(ビジネスプラン)に関する支援プロジェクトです。現段階では、主としてバイオ関連の大学院生およびPDによるビジネスプランコンテストを支援しており、過去の優秀ビジネスプランなどを見ていますと、奇想天外でアイデアにとむプランから実際のベンチャーに直結したケースなど、さまざまな事例があります。本支援プログラムは理系の大学院生(およびPD)対象ですので、技術的リアリティーという枠組みのなかで審査される部分ももちろんありますが、技術そのもののリアリティー(知識)は最重要ではなく、「社会のニーズをつかめてビジネスプランが組めているか」が最重要な審査基準であると、Dr Simon Cutlerは強調していました。印象としては、教育プロジェクト全体に「柔らかさ」があり、肩の力を抜いて理系大学院生の発想を訓練する場としてとらえているようでした。わが大学の「研究・実務融合による食の高度職業人養成」教育プロジェクトでは、博士後期課程の合同セミナーの内容を組み替え、「企業型プロジェクト」プログラムを予定していますが、リサーチカウンシルで得た情報を是非活用できればと考えています。

以上の他にも、博士学生の企業インターンシップに関してなど、さまざまな教育プロジェクトについて情報入手をすることができたので、今後、わが大学の「研究・実務融合による食の高度職業人養成」教育プロジェクトに、活用できれば考えています。